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トレーニング理論 基礎

バイオメカニクス⑥(筋活動様式と長さー張力曲線)

前回は、てこの原理・トルク・モーメントアームなどについて説明しました。

今回はまず筋の活動様式について説明していきたいと思います。

活動様式には短縮性・伸張性・等尺性の筋活動があります。

下記は筋節(サルコメア)の図になります。

短縮性の筋活動は、筋節が短くなりながら力を発揮する活動様式です。

伸張性の筋活動は、筋節が長くなりながら力を発揮する活動様式です。

等尺性の筋活動は、筋節の長さが変わらず力を発揮する活動様式です。

例えばですが、アームカールという運動を行い、ダンベルを上げる際は上腕二頭筋が収縮し、筋節が短くなりながら力を発揮するため、短縮性の筋活動になります。

ダンベルを下に降ろす時は、上腕二頭筋の筋節が長くなりながら力発揮をし、ダンベルのスピードをコントロールするため、伸張性の筋活動になります。

肘関節を90°ぐらいまで曲げ、ダンベルを一定の位置に保つようにすると、筋節の長さが変わらず力発揮をしているので、等尺性の筋活動になります。

このように、筋の活動様式は3つに分類されており、運動を行う際はこの3つの活動様式が使われています。

そして、筋繊維は力を発揮する際、適切な長さ(筋節)があります。

①は筋節が短い時の筋繊維の力発揮

②は筋接が適切な長さの時の筋繊維の力発揮

③は筋節が長い時の筋繊維の力発揮

になります。

例えばですが、手首の位置を変化させて手を握ってみます。

手首の位置を変えて手を握ってみると②が一番手を握りやすいと思います。

長さー張力曲線の図で考えてもらうと、①と③は筋節が短すぎたり、長すぎたりして力発揮が弱くなり、手が握りにくくなります。

前回の話では、支点(軸)からモーメントアームの距離が長くなればその分筋に対する負荷が大きくなるというお話をさせていただきました。

例えばアームカールの運動で、肘関節を90°付近が一番モーメントアームが長くなり負荷が大きくなるので、この位置辺り(肘関節屈曲70°〜120°辺り)でアームカールを行えば一番筋肉を使うということでしょうか?

正解は◯ です。

これが前回話したメリットですが、デメリットも存在します。

それは、狭い範囲(関節の可動域)で行うと、その位置(関節の角度)の筋力しか鍛えられないということです。

例えば、アームカールを行う際に肘の角度を70°〜120°付近で続けていくと長さー張力曲線に変化が起こります。

下記①の図は、通常の長さー張力曲線です。

②の図は肘関節70°〜120°でアームカールを行った時の長さー張力曲線です。

少し極端には書いてますが、一定の位置・関節の角度でのみ筋張力が高くなり、上記のような長さー張力曲線になります。

③は全可動域を使いアームカールを行った際の変化です。①も比較のため載せておきます。

このように、全可動域内でアームカールを行った際は、①の長さー張力曲線よりも全ての位置・関節の角度での筋張力の向上が見られます。

当たり前といえば当たり前なのですが、スポーツでのパフォーマンスの向上または日常生活動作能力を向上させるには、全可動域内でのトレーニングが推奨されます。

次回は筋の力ー速度関係についてお話ししていきたいと思います!

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