前回はルーマニアンデッドリフトについて説明しました。
今回はスティフレッグデッドリフトについて話していきたいと思います。
スティフレッグデッドリフトのやり方と、それと関連付けて筋の長さー張力曲線について説明を載せていきたいと思います。
まず、動画を載せておきます。
スティフレッグデッドリフトのやり方を簡単に説明すると、膝関節を伸ばしたまま上体を倒す運動になります。
以前お話ししましたが、デッドリフトという運動は脊柱起立筋・大殿筋・ハムストリングスを主動筋として使います。
スティフレッグデッドリフトでは、脊柱起立筋と大殿筋をより使います。
なぜならハムストリングスの力発揮が弱くなるため、脊柱起立筋と大殿筋をより使うようになります。
なぜハムストリングスの力発揮が弱くなるかというと、筋の長さー張力曲線というものが関係してきます。
下の画像が長さー張力曲線というものです。
この図は、筋を収縮させる際、力を最大限発揮するには筋節には最適な長さがあるというものを表したものです。
上記の②のところが一番筋の張力が大きくなり、筋(筋節)が適切な長さということになります。
①のところは、筋節が短くなりすぎて筋の張力が小さくなり、③のところは逆に筋節が長くなりすぎていて筋の張力が小さくなります。
これだけではわかりにくいと思いますので、画像を載せてもう少しわかりやすく説明していきたいと思います。
まず、皆さん手を握ってみてください。最初は手首を真ん中にしたまま手を握ってみます。
次にこのように手首を下に向けて手を握っています。
最後に、手首を上に上げて握ってみます。
皆さん、どの手の握り方が一番力が入りやすかったでしょうか?
ほとんどの方が最初の手首を真ん中にした状態で、手を握った方が力が入りやすかったと思います。
なぜかというと、手を握る筋肉が一番適切な長さなので他のやり方よりも力が入りやすくなります。上記、長さー張力の図の②ということになります。
手首を下にして手を握る時は、筋節が短くなりすぎていて指を握る力が弱くなります。これが図の①になります。
手首を上にして手を握る時は、筋節が長くなりすぎていて指を握る力が弱くなります。これが図の③になります。
このように筋節が短くても長くても力発揮が弱くなります。
では、スティフレッグデッドリフトの話に戻りますが、スティフレッグデッドリフトを行う場合、ハムストリングスの筋節が長くなり、ハムストリングスの力発揮が通常のデッドリフトよりも弱くなります。これは図の③になります。
そのため、ハムストリングス以外の筋に頼らないといけないため、脊柱起立筋や大殿筋の働きが強くなります。
脊柱起立筋や大殿筋を鍛えたい方はこのスティフレッグデッドリフトを試してみてください!
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